チャンディ ブンタール / 割れ門(Candi Bentar)とは、
バリ島を象徴するバリ・ヒンドゥーの建築物の一つであり、
山が左右に割れたような形状が特徴である。
バリ・ヒンドゥーにおいて、山は神聖な存在とされている。
その神聖な山が左右対称に分かれ、門のような形を成していることから、
「割れ門」とも呼ばれている。
チャンディ ブンタールは、14世紀ごろのマジャパヒト時代の建築様式に起源をもつ。
マジャパヒト王国の首都・トロウランにある「ウリンギン・ラワン門」をはじめとする建築物に見られる様式が、
王国の文化とともにバリ島へ伝わり、
現在のバリ・ヒンドゥー建築様式へと発展していったとされている。
左右対称の構造が表しているのは、バリ・ヒンドゥーの思想である「ルアビネダ」という考え方である。
サンスクリット語で「二極」を意味するこの言葉は、
光と闇、正義と悪、男と女、俗世と聖域といった相反する二つの存在が、
調和することで世界が成り立つという思想を表している。
チャンディ ブンタール(割れ門)は、こうした二極の概念を左右対称の建築によって象徴している。
ヒンドゥー寺院が数多く存在するバリ島では、
多くの寺院でチャンディ ブンタール(割れ門)を見ることができる。
また、街なかやホテルなどにも建てられており、
バリ島の景観や文化を語る上で欠かすことのできない建築物である。