JOURNAL - HOTEL

DESA POTATO HEAD #1|村(デサ)へチェックイン

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初めてポテトヘッドを訪れたのは2017年。当時、スミニャックの海沿いにはすでにポテトヘッドビーチクラブがあり、多くの人で賑わっていた。一方、ホテルは「カタママホテル」として開業したばかり。その頃は、まだ「デサポテトヘッド」という村は存在していなかった。それから数年、この場所はホテルやビーチクラブという枠を超え、音楽やアート、食がひとつにつながる「村」へと姿を変えていった。そして2025年。長年親交のある友人との再会をきっかけに、改めてデサポテトヘッドを訪れ、触れる機会をもらった。夕暮れから夜、そして翌朝へと時間を重ねる中で、数時間の視察では見えなかったこの場所の魅力が、少しずつ輪郭を帯びて見えてきた。

アートが迎える、デサポテトヘッドの入口

デサポテトヘッドに到着して最初に目に入るのが、Futuraによる巨大な彫刻《River Warrior》だ。

長く関わってきたバリ島のリゾートと、自分が影響を受けてきたアメリカのストリートカルチャー。これまで自分の中で別々の場所にあった二つの憧れが、この場所ではごく自然に重なっている。世界的なグラフィティアーティストのフューチュラが、この場所のために作品を残していることを知ったとき、素直に胸が高鳴った。

この像は、デサ ポテトヘッドの完成にあわせて制作され、888kgもの廃プラスチックから生まれた作品で、単なるアートではなく、廃棄物さえも美しいものへと生まれ変わらせるという、このホテルの思想を象徴する存在でもある。

その前に立った瞬間、ここが単なるホテルではないことを直感した。チェックインの前から、デサ ポテトヘッドという“村”はすでに始まっていた。

デサポテトヘッドの象徴《River Warrior》

チェックインから始まる、デサの思想

《River Warrior》のすぐ横にあるオープンエアのカウンターで名前を告げると、藍染の羽織をまとったスタッフが穏やかに迎えてくれた。

最初に案内されたのは、ロビーではなく〈Potato Head Shop〉。そこで滞在中に使うエコバッグとタンブラーが手渡される。エコバッグはグリーン、ブラック、ブルーの3色から好きな色を選ぶことができ、そのまま旅のお土産として持ち帰ることもできる。

ここではサステナブルな取り組みが、旅の体験としてごく自然に組み込まれている。

スイートカテゴリーに宿泊するゲストは、そのエコバッグとタンブラーを手に、スタッフとともにレンガ造りの旧カタママ棟へと向かう。かつてホテルの中心だった建物は、現在ではスイート棟として使われている。

ショップを出て旧カタママ棟へ向かう数分間が、このホテルを最も象徴しているのかもしれない。

南国のリゾートでも、美術館でもない。そのどちらにも当てはまらない空気が流れ、ほんの少しだけ、別の惑星に迷い込んだような錯覚さえ覚えた。

パスポートとクレジットカードを預け、チェックインの手続きを進めるあいだ、冷たいおしぼりとウェルカムドリンクのジャムーが運ばれてきた。シナモンが香る小さな菓子も添えられている。

アートに迎えられ、ショップで旅の相棒を受け取り、旧カタママ棟へと歩く。その一つひとつの体験が自然につながり、気づけばホテルに滞在しているというより、一つの作品の中に入り込んでいた。

旅の始まりは、〈Potato Head Shop〉でエコバッグとタンブラーを受け取ることから

旧カタママ棟へ続くアプローチ。アート、建築、自然が溶け合うDesa Potato Headを象徴する空間

レンガ造りの旧カタママ棟で、ゆっくりとチェックインが始まる

ウェルカムドリンクのジャムーが、旅の疲れをやさしくほぐしてくれる

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レストランの内部へ

チェックインを終えると、見慣れた笑顔が迎えてくれた。
以前から親交のある彼も、すっかりデサポテトヘッドの空気に馴染み、その佇まいまでこの場所らしく見える。
ここから、彼の案内でホテル内ツアーが始まった。

以前「Academy」としてレコードが並んでいたスペースは、現在は〈Farmacy〉へと生まれ変わっている。
店内にはオーガニック食材やサプリメント、ナチュラルコスメなどが並び、ウェルネスという考え方を日常の延長として提案する空間になっていた。

その先にある〈Tanaman〉は、植物由来の食材だけで構成されたプラントベースレストラン。
宿泊ゲストが利用するスイート棟へは、このレストランの奥にある扉を抜けて向かう。

レストランの先に客室へ続くアプローチがあり、アートやショップ、レストランを歩きながら自然とホテルへ辿り着く。その動線にも、この場所らしい遊び心が感じられた。
環境への配慮を声高に伝えるのではなく、「それって格好いいよね」と自然に思わせてしまう。Futuraのアートも、エコバッグも、Farmacyも、Tanamanも、そのすべてが同じ思想でつながっているように感じた。

〈Farmacy〉を抜け、スイート棟へと向かう

〈Farmacy〉には植物の力を取り入れたウェルネスアイテムが並ぶ

植物由来の食材だけで構成されたプラントベースレストラン〈Tanaman〉

〈Tanaman〉ベジタリアンメニュー一例

レストランの奥に隠された、スイートルームへのアプローチ

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このホテルの魅力は、一つひとつの施設ではなく、それらを結ぶ体験そのものにある。その世界観を感じながら、いよいよ客室へ向かった。

次回は、DESA POTATO HEADを代表するアイコニックな客室を紹介します。

デサ ポテト ヘッド バリ(Desa Potato Head Bali)
Jl. Petitenget No.51B, Seminyak, Bali 80361 Indonesia