JOURNAL - HOTEL

DESA POTATO HEAD #2|暮らすように滞在するスイートルーム

Share:
チェックインから、一つの体験として特別にデザインされていたデサ ポテトヘッド。チェックインを終えると、そのままスタッフの案内で客室インスペクションが始まった。今回は、ファミリースイート、ホテル唯一のペントハウス「カタママスイート」、そしてオーシャンフロントスタジオを見せてもらう機会に恵まれた。 それぞれ異なる魅力を持つ客室だったが、そこにはデサ ポテトヘッドらしい一つの思想が確かに息づいていた。 ※第一章「DESA POTATO HEAD|村(デサ)へチェックイン」からお読みいただくと、ホテルの世界観をより深くお楽しみいただけます。

ファミリースイート

扉を開けた瞬間、最初に思ったのは、「こんな家に住んでみたい。」だった。

約140㎡のゆとりある空間には、ルイスポールセンの照明をはじめとする北欧デザインのインテリアと、バリ島のアートやインディゴ染めのファブリックが自然に調和している。モダンでありながら温かみがあり、デサ ポテトヘッドらしい世界観が、この一室に凝縮されていた。

特に印象的だったのは、ソファやテーブル、ベッドに至るまで、家具全体の高さが低く抑えられていることだ。視線が自然と下がることで天井がより高く感じられ、140㎡という数字以上の開放感が生まれている。派手に広さを演出するのではなく、空間そのものがゆったりと呼吸しているようだった。

ファミリースイートは、デサ ポテトヘッドに2室だけ用意された特別なカテゴリー。キングベッドとツインベッド、さらにソファベッドを備え、最大5名まで宿泊できる。

その名の通り家族旅行にも最適だが、全室にプライベートバーカウンターも備わっている。気の合う仲間と滞在すれば、少し贅沢な“大人の修学旅行”を楽しめそうだ。

この部屋に惹かれた理由は、豪華だからではない。暮らすように滞在できる空気が、自然とそこに流れていたからだ。

約140㎡のゆとりあるファミリースイート。北欧デザインとバリ島のアートが調和するリビング

家具の高さを抑えた設計が、数字以上の開放感を生み出している。

全室に備わるプライベートバーカウンター。旅先でも、自分だけの時間を楽しめる。

緑に囲まれたプライベートテラス。朝のコーヒーにも、夕暮れの一杯にも心地よい空間。

 / 

ペントハウス「カタママスイート」

陽が傾き始めた頃、ホテル最上階にある唯一のペントハウス「カタママスイート」を案内してもらった。

客室へ足を踏み入れると、昼間とはまったく違う表情を見せ始めたデサ ポテトヘッドが窓いっぱいに広がる。暖色の照明が静かに灯り始めた室内には穏やかな空気が流れ、この時間だからこそ味わえる心地よさに包まれていた。

大きな窓の向こうに見えるのは、無数の木製の雨戸を再利用してつくられた、デサ ポテトヘッドを象徴するファサード。そのさらに先には、夕暮れのインド洋がゆっくりと色を変えていく。

デサ ポテトヘッドにはさまざまな客室カテゴリーが用意されているが、その世界観を最も体現しているのが、このカタママスイートなのかもしれない。

リビングにはレコードプレーヤーが置かれ、お気に入りの一枚を流しながら夕日を眺めることができる。豪華な設備を並べるのではなく、「この場所でどんな時間を過ごしてほしいか」という想いから空間がデザインされていることが伝わってくる。

夕暮れの光や音楽、窓の向こうに広がる景色までもが、このホテルの体験の一部として丁寧に設計されている。
デサ ポテトヘッドという"村"の思想は、この部屋で過ごす時間によって、より深く心に刻まれていく。

デサ ポテトヘッド唯一のペントハウス「カタママスイート」。

大きな窓の向こうに、デサ ポテトヘッドの象徴的なファサードとインド洋が広がる。

暖色の照明が灯り始める夕暮れ時は、この部屋が最も美しく見える時間。

お気に入りのレコードを流しながら夕日を眺める。そんな時間までデザインされている。

ゆとりあるダブルシンクを備えたバスルーム。

 / 

スタジオ棟の最もビーチリゾートを感じる部屋

続いて案内してもらったのは、スタジオ棟にある「オーシャンフロントスタジオ」。

スイート棟から外へ出て、レセプションエリアに近い場所に建つこのビルディングは、デサ ポテトヘッドの中では比較的新しい建物だ。初めてこの場所を訪れた2017年当時、ここはまだ更地だった。長い年月をかけて"村"が完成していく過程を知っているからこそ、この景色には感慨深いものがあった。

客室に足を踏み入れると、先ほどまでのスイートルームとはまったく異なる世界が広がる。

空間全体は、四角形を組み合わせたような幾何学的なデザインで構成され、ベッドのすぐ横にはスクエア型のバスタブを配置。ミニバーも木箱を開くことで姿を現すなど、遊び心のある仕掛けが随所に散りばめられている。

一見すると大胆なデザインだが、不思議と居心地はいい。

窓の外には海風に揺れるハンモック。そのまま身を預ければ、目の前には芝生とインド洋が広がり、時間がゆっくりと流れていく。

どちらかといえば、ハネムーンやカップルでの滞在に似合う一室だろう。

デサ ポテトヘッドには、空間そのものが感性を刺激する力がある。この部屋で過ごしていると、旅を楽しむだけではなく、新しいアイデアまで自然と浮かんできそうな気がした。

幾何学的なデザインが印象的なオーシャンフロントスタジオ。

ベッドサイドに大胆に配置されたスクエア型バスタブ。

海風を感じながら過ごせるハンモックも、この部屋の魅力。

芝生越しにインド洋を望むオーシャンフロントビュー。

木箱に隠されたプライベートバー。

箱を開けると現れる遊び心あるミニバーのデザイン。

 / 

豊かさの新しい形

3つの客室を見せていただく中で、共通して感じたことがある。それは、このホテルではサステナブルという考え方が、設備やサービスだけでなく、客室の細部にまで自然に息づいているということだ。

スリッパや、流木から作られたドアサインなど、客室の備品ひとつひとつにもバリ島らしい温もりが感じられる。

リゾート内で浄化された水を客室やレストランで循環させる取り組みも、そのひとつだ。

サステナブルという言葉は、時に「我慢」や「制限」と結び付けられがちだ。しかし、デサ ポテトヘッドでは、それをデザインや心地よさとして成立させている。

こうした取り組みは決してコストの掛からないものではない。それでも、この場所では環境への配慮が、豊かさの一部として自然に溶け込んでいる。

この滞在を通して、「最先端」という言葉の意味は少し変わった。最新の設備や豪華さだけではなく、自然へどう還元するかまで含めてデザインすること。それこそが、これからのラグジュアリーなのかもしれない。

流木からつくられた「PLEASE DON'T DISTURB」のサイン。

詰め替え式ボトルを採用し、使い捨てプラスチックを削減。

リゾート内で浄化された水をガラスボトルで提供。

キャップに賞味期限が印字されている。

香りや灯りまで含めて、心地よい滞在をデザインしている。

プラスチック包装を使わないソープアメニティ。

天然素材を用いたスリッパも、空間に自然と溶け込む。

客室内でも、インディゴ染めのファブリックがデサ ポテトヘッドらしさを演出する。

 / 
次回は、DESA POTATO HEADを彩るレストラン&バーを紹介します。

デサ ポテト ヘッド バリ(Desa Potato Head Bali)
Jl. Petitenget No.51B, Seminyak, Bali 80361 Indonesia